2016年10月5日水曜日

秋団扇煽ぎて後は老いるのみ 大牧 広

秋団扇煽ぎて後は老いるのみ 大牧 広
「港」10月号・特集は大牧広第九句集『地平』。風呂上がりに団扇をよく使います。真夏には何時まで煽いでも引かなかった汗が、秋に入りますと、短い時間で団扇を置くことになります。そのどこか物足りないような、何か欠けているような感覚は、「老い」に通じるものだったことを一句は教えてくれます。「後は老いるのみ」、しかし「それも悪くない」と続いていくようなゆったりした「地平」が感じられる秀句です。
*泉南市内で見つけた鉢の破蓮。

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