六林男の字 岡田耕治
鈴木六林男作品展三句
六林男の字金木犀の香を放ち
二つずつまなこを開き秋の水
草の花浮かべていたるガラスかな
後の月運動靴の集まれる
七輪の初めは茸だけを載せ
火を囲む頬を見せ合い星月夜
秋の雲駝鳥の後ろ姿して
秋の水蔵していたる骨身かな
じゃんけんに勝つ子から取りふかし藷
酸っぱいと口の林檎が薫りけり
鳥取五句
少しずつ動く地盤に木の実降る
大山が守っていたる稲穂かな
行く秋をブルーシートが包みけり
辣韮をしずめていたる水の秋
濁酒重い鞄と向かい合い
*鳥取駅前のモニュメント。10月26日の夜に鳥取に入りました。
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