封筒 岡田耕治
冬紅葉見るだけで良きひと日かな
駅に鳩鳩に冬日の集まりぬ
まなうらや冬日の赤を満たしいる
新しい手口が生まれ冬日和
大きめの冬物を着るかんばせよ
暮早しテールランプが詰まり出し
自筆年譜これから冬に入るところ
時雨傘雨粒をよく弾きたる
封筒を濡らさずに行く時雨かな
珈琲が瓦斯ストーブを薫りけり
一本の大根を当てに呑みはじむ
冬灯ことに視力を落としたる
星冴えて最上階のレストラン
冬の月はじめて言葉交わしけり
ゆっくりと揺れはじめたる冬の月
*大阪駅の北、グランフロント大阪。
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