2017年1月14日土曜日

ふり向けばふり向いており白鳥も 松下カロ

ふり向けばふり向いており白鳥も 松下カロ
「儒艮」20号。「白鳥拾遺」と題された30句に『白鳥句集』の白熱の余韻を愉しむことができました。カロさんの白鳥は、カロさんご自身であると感じることが多いのですが、この句はまるで大きな鏡を見るように描かれています。気になって白鳥を振り向いてみると、そこには同じように気になって振り向くカロさんのまなざしがあったのです。振り向くという営みよりも、白鳥のかなしさよりも、このまなざしに惹かれます。
*御堂筋のすっかり散った銀杏。

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