2017年7月24日月曜日

「イヤホーン」16句 岡田耕治

イヤホーン 岡田耕治

正面に構えて汗のカーブ待つ
夏の川こんなに速いのに静か
心拍を上げないように泳ぐなり
一人では持てなくなりて日向水
夏蒲団紙と辞書とを溢れさせ
短夜の蝋燭の火を囲みたる
成績が一気に上がり雲の峰
くずれない高さを保ち夏帽子
布鞄濡らして梅雨を送りけり
着信をいくつか過ごし花氷
シャーベットひと匙与えられてより
赤富士や鉄の扉の熱くなり
涙目になっていたりし鵜飼かな
朝曇憎めない人待っている
夏の海空へと深い息のぼり
イヤホーンゆく夏と目を合わさずに

*孝子の森、はじまりにあった凌霄花。

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