2018年1月2日火曜日

鈴虫のひらかぬように鈴を抱く 大杉 衛

鈴虫のひらかぬように鈴を抱く 大杉 衛
「香天」50号・香天集選後随想。鈴虫は、コオロギに比べると繊細です。夜、たまたま鳴き声を聞きつけて、草にてのひらを置いたとき、上手く捕まえることができました。翅が開かないほどに、そっとてのひらで鈴虫を感じてみます。それはまさに「鈴を抱く」という表現がぴったりの、こまやかなてのひらの感触です。大杉さんは、きっと俳句を作られるときも、このように言葉を捕まえておられるにちがいありません。



*初詣の途中、兵庫県にて。

0 件のコメント:

コメントを投稿