*豪雪の福島県只見町、雪の中でこんな手芸が誕生。
毛糸編む私自身に戻るため 砂山恵子
「香天」50号・香天集選後随想。自分が確かにここに居ること、それを実感することが難しい時代になりました。子どもたちを見ても、私の子ども時代は、海に打ち上がった流木を切って割って、風呂の薪にするというのが私の仕事でした。黙々と一人でこなす仕事ですが、人への貢献が手に取って実感できました。今の子どもたちは、例えばSNSを介してどう友だちとつながるかに心を砕きながら、一人になる時間を持てなくなっています。だから、自分自身を実感できにくい。毛糸を編むということは、時空を超えてどこまでも広がる拡大と、自分が目指すイメージに形を統一していく収束と、両方の意味があるにちがいありません。静かな拡大と収束が、私を確かなものにしてくれるのです。恵子さんは、「すごく落ち込んだ時に毛糸を扱う」と、落ち着いてくるとのこと。いくつになっても、一人になる時間は必要です。
ありがとうございます!
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