2018年4月28日土曜日

「若鮎」12句 岡田耕治

若鮎  岡田耕治

朝早く起きている子の花祭
春の雲象の形をしていたる
ちちははの声のしている春の山
さくらんぼ明日には食べることにする
お喋りに浅蜊の殻の積み上がる
春の月頭を反らし過ぎており
出来立ての豆腐が沈み春の水
蕗の薹体の熱を放出す
大皿や春筍を取り分けて
春大根オリーブオイル滴らす
若鮎や今日と明日をつなぎたる
炊込の御飯に香る三つ葉かな


*大阪教育大学柏原キャンパスにて。

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