2018年9月19日水曜日

白きもの蟻に運ばれつつもがく 杉山久子

白きもの蟻に運ばれつつもがく 杉山久子
「俳句四季」10月号。「白きもの」と抽象的に表現されていますので、どんなものかを想像してみます。まず浮かんだのは、羽蟻のような白い羽根をもった虫、次に体の白いバッタ、そしてとうとう白装束まで。それらは、懸命な蟻たちによって運ばれていくのですが、運ばれながらこの事態をなんとかしようとジタバタしています。もちかすると、私のこの一生も、蟻たちの時間に運ばれながら、このようにもがきながら、やがて暗い巣の中に入っていく、その途上なのかもしれません。
*池田市天神保育園の積み木。

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