来週のページ 岡田耕治
煤逃や運動靴を働かす
鯛焼を求め財布に残る金
来週のページを開き毛糸編む
カーディガンいま俳句だけすればよい
ぴったりと合う梟の目玉にて
冬座敷全アイデアを並べ置く
満腹に近づいている炭火かな
白息を確かめ合いて挨拶
股関節近づけている霜柱
病院のいつものガラス冬の雷
時雨傘倒れ大きな音を出す
蓮の骨第六感を働かす
紙コップほどの交わり年忘れ
冬蝶の所要時間を測りけり
心臓を温めている菟かな
*南海難波駅にて。
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