2019年8月13日火曜日

「薄」12句 岡田耕治

薄  岡田耕治

蝉しぐれ静かに時間減らしけり
新聞紙音立てて踏む裸かな
本の香にたちまち汗の乾きけり
学校に陰を増やして油蝉
青蜥蜴我より先に止まりたる
黒板の鎮まってあり朝曇
沈黙す扇子の香り受けながら
炎天を遠くから来し言葉かな
立秋のワイングラスを磨きけり
空を見る前に視ておく白朝顔
草の花プリンカップに活けられて
途中から届かぬ声の薄かな
*大阪教育大学柏原キャンパスにて。

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