探られて春の出口の深くなる 渡邉美保
「香天集」56号。春の出口とはどのような出口でしょうか。深くなるとありますので、心象的な出口ではないかと思います。春は年度の立ち上がり、様々な出来事が連続します。そこを抜け出していく手がかりを見つけようとすればするほど、出口は深く感じられるのです。
春の月ともに湯舟に浮きいたる 加地弘子
「香天集」56号。露天風呂のような大きな湯に、春の月を浮かべて寛いでいます。「ともに」は、そこに浮かんだ春の月でしょうか、それとも同行した友達でしょうか。どちらにしても、与えられたこのひとときをゆっくり楽しもうとする心の働きがうかがえます。
*大阪狭山市にて。
0 件のコメント:
コメントを投稿