2020年1月6日月曜日

「熱の眼」11句 岡田耕治

熱の眼  岡田耕治

風邪熱の眼を濡らし学びけり
次に建つビルの高さを山眠る
足に足の重みをのせて十二月
セーターの黒をひらめく指のあり
目を覚ます時刻の決まる足湯かな
白障子短く早く伝えられ
もういいと毛布から声返りたる
したいことだけに集まり息白し
冬の滝ゴムの匂いのしていたる
頭痛から離れていたり枯尾花
煤逃の背中が痒くなってくる

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