2021年9月24日金曜日

直感に戻っていたり鬼やんま  耕治

桑本 栄太郎
 とんぼでも、鬼やんまは赤とんぼのように群れることはなく、大概一匹での行動ですね。ふと気づけば直ぐ頭上に居り、翅音まで聞こえこちらを観察しているように思う事があります。このように鬼やんまは、人間にとても興味を抱くようです。その出会いの光景は、鬼やんまも人間も直観的なようですね!

大津留 直
 鬼やんまは、竹の添え木の先などに、ことによったら、何十分もじっと動かないことがあるかと思えば、いつの間にか、いなくなってしまう。作者は、そのタイミングは何によって決まるのだろうと、ふと考えたのだろう。そして、あのようにじっとしている間には、いろいろ考えるのであろうが、結局は、直感に戻って、飛び立ちたいときに、飛び立つのだろうと考えたのだろう。現在のような情報過多の時代にあって、子供たちが、最終的には自分の行動を、直感に戻って選択するスキルをどうにか身につけてほしいと願っている。

仲 寒蝉
 この直感は鬼やんまのものでもあり、作者のものでもあるのだろう。彼の飛ぶ時、静止する時は直感に頼っている。同じように彼に対する時の我もまた直感で以て臨んでいる、というのであろう。

 

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