2022年1月23日日曜日

夜の色を宿していたる山茶花よ  耕治

 
桑本 栄太郎
 山茶花の花の色は紅が多いものの、中には白もあり或は紅に白が混じる斑入りもありますね。この寒さ厳しい時季には、夜の寒灯しとも思う作者です。

大津留 直
「夜の色」が読者に様々な想像を駆り立てます。われわれの世代だと、藤圭子の『夢は夜開く』という歌を思い出すかもしれません。確か、ノヴァーリスにも『夜の讃歌』という詩集がありました・・・

牧内 登志雄
「夜の色」とはどんな色だろうか。その色はきっと花弁を広げた山茶花の花の色を映すのだろう。白なら、紅ならば、あるいは紅と白ならば。「夜の色」五音にどのような色をつけるかを読む者に問うている。仄かに灯る山茶花の花が夜を照らす。読む者によって漆黒の闇ともなれば、月影の濃い夜、星月夜の色にもなるのだ。

野島 正則
 我が家の山茶花は白。10月頃から咲いていたように思いますが、今でも毎日少し、花を付けます。その花の枯れたものが、風に吹かれて玄関に落ちているのですが、これがなんとも茶色の汚い姿に見えます。白い花の綺麗な一面と、枯れた花の姿。こんな対比の一面を感じます。

十河 智
 山茶花は夜に見たとき、よく似合う花だと発見があったのですね。昼に同じ花を見て、思わなかった「夜の色」を、山茶花の中に見つけたのですね。この次見るとき、私は山茶花の中に夜の色を見つけるだろうか。

仲 寒蝉
 言われてみればあの赤は手放しの明るい赤とは違いますね。椿ほど艶っぽくもないですが「夜の色」と言われるとそうかも。

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