2016年4月11日月曜日

「空腹」 岡田耕治

「空腹」 岡田耕治

春潮の雫を散らし鳶の笛
花の下何時までも声交わし合い
花明り美事な夢につづきたる
何曜か分からなくなる桜かな
花の雨骨を正して歩きけり
突然に空腹になり花の昼
今散った桜最も近づきぬ
思い者濡れた落花を着けてくる
揚雲雀今日の相手は手強いぞ
締切も三日を過ぎて紫木蓮
広げおくタオルに寝かせ土筆かな
墨で書く手紙の届く蝌蚪の国

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