秋高し 岡田耕治
啄木鳥の俳句ばかりを書いている
造られた森を何時まで鉦叩
秋嶺や降りる荷物の整いて
何事も何とかなると葛根掘る
待っている顔を映して秋の水
ともに居ることに衰え草紅葉
秋の空団長の声上がりたる
肉を焼く前の鉄板秋高し
柔らかき服を求めて秋の暮
月明の猫の眼になりすます
京都五句
ただ坐るために来ており曼珠沙華
曼珠沙華いつもとちがう声の出て
秋の川思いがけない雨となる
秋雨へ近づいてゆくエスカレーター
木犀や鼻筋のよく通りたる
*京都駅前にそびえる東本願寺の門。
0 件のコメント:
コメントを投稿