2017年1月9日月曜日

「年男」12句 岡田耕治

年男 岡田耕治

初夢をゆっくり歩くことにする
初めての人と話せる据り鯛
福鍋や一旦止めることにする
年男二メートル引く十センチ
真っ先に無くなっている開豆
もうこれで最後にすると賀状来る
生きてあるだけで儲けと初湯殿
双六やだんだん顔の近づいて
口きかぬ時の増えたる三日かな
海に出て三日の石を放りけり
鉄板へ滑り込みたる寒卵
十分を九分で行く寒暮かな
*シェラトン都ホテルの門松。

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