甘薯 岡田耕治
空豆を食べてベンチに長く居て
キャンパスからキャンプに移る夜空かな
牛乳の瓶汗かいている九月
枯蟷螂死ぬ時までは生きてあり
持ち時間減らしてゆけり虫しぐれ
三分走り三分歩く銀杏黄葉
肩貸して肩借りている秋の山
彼岸花群とは離れ点りたる
近づけば明るくなって秋の川
花野まで行くお握りを選びけり
仮眠から戻されている秋日影
保育所の匂いがすると甘藷
こんな子になって欲しいと林檎むく
今買った電子書籍の灯火親し
*秋田県「国際教養大学」にて。
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