2020年3月8日日曜日

「若草」10句 岡田耕治

若草  岡田耕治

旧姓を告げて三月はじまりぬ
初燕ふれて思いを翻す
長生きの人の静かな春障子
春の水同じ低さを遊びけり
魂魄を滑らせてゆく春の泥
春の夢顔から顔の繋がりぬ
若草のまず自らを許しけり
蒲公英や動物園を畳む日の
春雨のバスに乗ろうと誘われる
あやうさに突き当たりたる燕かな

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